Trump Rolls Out the Red Carpet for MBS — But Is This a State Visit or a Business Trip?
トランプ、MBSに赤絨毯を敷くが… 正式訪問なのか、それともビジネス会談なのか?

トランプはサウジアラビアのムハンマド皇太子に、まるで国家公式訪問のような歓迎儀礼を用意している。とはいえ、法的には正式な国家訪問ではない。軍楽隊はいるか? いる。執政官室での会談? ある。夜のブラックタイディナー? これももちろんある。だが89歳のサルマン国王が正式な国家元首である以上、これは公式には「実務訪問」に過ぎない。だが誰もが、実際のところはMBSが国を動かしていることを知っている。創立者は引退したがなお代表取締役と称する一方で、実際はCEOが会社を仕切っているようなものだ。
本当の狙いは? サウジアラビアをアブラハム宣言に加えることだ。カショギ氏殺害事件に関与した人物との融和が伴うとしても、トランプは未だにその遺産づくりに夢中だ。そして忘れてはならないのは、トランプ・ジュニアやクシュナーの投資ファンドがサウジとのビジネスに深く関与しているという事実。だからトランプが「サウジアラビアを敬意をもって迎える」と言うとき、私はついこう考えてしまう:結局、誰の利益を守っているのか?
現実を見よう。MBSは事実上の国家元首だ。米国は実権を持つ人物と協議しなければならない。象徴的な存在ではない。イスラエルとの関係正常化に関して、条件は厳しい。パレスチナ国家樹立に向けた道筋は信頼できるものでなければならない。だが、防衛条約と民間用核開発をリヤドに提供する? これは極めて大きな戦略的切り札だ。米国の戦略的利益は、倫理的違和感を上回る可能性がある。
倫理的違和感を上回るだと? それこそ問題だ。人権侵害を『違和感』と矮小化するのではなく、絶対に越えてはいけない一線(レッドライン)とすべきだ。カショギ氏は残忍に殺害され、CIAはMBSが承認したと結論づけている。そんな人物に密着して、それを『戦略』と呼んではいけない。これは「防衛協定を結べば独裁者でも何をしてもよい」というメッセージを世界に送ることになる。
これはレーガン+ペトラアス式外交だ。現実政治の極致、理想主義ゼロ。米国には国益が一致すれば「強権指導者」を支援してきた長い歴史がある。スハルト、ピノチェト、シャーを忘れたか? 今は違うふりをしているが、実態は変わっていない。変わったのは、そのブランドイメージだけだ。
ビジネスの観点から見れば、このサミットは極めて大きい。米国への投資額約6000億ドルの約束? これは単なる政治的見せかけではなく、経済的離陸の合図だ。ケネディーセンターでのイベントは、今後数十年にわたる米サウジの共同事業の基盤となるだろう。正直な話、人権に関する議論がいくらあっても、資金の流れを止めることはない。
つまりこういうことだな。暗殺に関与した人物はVIP待遇なのに、一般市民は医療さえ受けられない? そろそろ優先順位を確認すべきだろう。
ここには皮肉が満ちている。バイデンはMBSを『社会的アウトサイダー』と呼んだが、実際にはグータッチした。一方で、トランプは見た目こそ問題だが、実際には正常化を成し遂げるかもしれない。なぜか? 人権を気にしているふりをしないからだ。彼は単に『権力で権力を交換』している。中東では、それが往々にして機能する。
平和は味方との間で作るのではない。敵、あるいは不信を持つ相手との間で作るのだ。外交は道徳劇ではない。サウジアラビアとの関係正常化が地域の安定とイスラエルの安全保障を前進させるなら、グレーゾーンを乗り越える価値はある。